ちくわぶ大将軍の「140字じゃ言い切れない事柄」

ここに綴られてるのは、単なる田舎者のコンプレックスです。

サンチャイルドとは何だったのか? -祭りとしての原発事故-

防護服を着た子供像「サン・チャイルド」は、なぜ福島で炎上したのか(林 智裕) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

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福島市長がサンチャイルドなるオブジェクトを福島駅近くに設置したものの、市民の抗議に遭い撤去を余儀無くされた事は記憶に新しい。

今、放射能先導芸人・おしどりマコ参院選出馬に話題がシフトし、サンチャイルドが忘れられつつあるようだけれど、サンチャイルド問題とは何だったのか、今一度振り返ってみたいと思う。

 

震災・原発事故以降、それまでどちらかと言えば地味な県だった福島が日本国内のみならず、海外からも熱く注目されるようになった。

放射性物質への恐怖やそれによって生じた風評被害が差別的視線に苦しめられた一方で、TOKIOを始めとする芸能人や有名人達の応援に励まされもした。

福島県は、一種の「原発事故フィーバー」とも言える状況になった。

しかしながら、時が経ち原発事故が収束していくにつれて、こうしたフィーバーは醒めて行くのは必然である。

で、それに耐えられない、もっとフィーバーが続いて欲しいと願う福島県民の願望が具現化したのが、あのサンチャイルドなのでなないのか?

原発事故フィーバーに快感を覚えて、それを手放したく無いと思う気持ちは分からなくも無いが、原発事故という悲劇に立脚した町おこしは歪であると自分は思う。